なぜ、会社を辞めてまで公務員になるのですか?

社会人の受講生
予備校で面接対策を教えてもらったとき、個人的な事情は言わないほうが良いと指導されました。会社を辞めたい理由などは、個人的な事情ですので話さないほうが良いのでしょうか。
また、なぜ、個人的な事情を話してはいけないのですか?

安達瑠依子
そのアドバイスを真に受けている方が多いのですが、社会人の方は勘違いしないように気を付けてください。 社会人の場合、なぜ、いまの会社を辞めてまで公務員になるのかといった理由を明確に話すことが重要です。

 

予備校では、面接の際に「個人的な事情は言うな」と教えているところが多いのですが、 それは新卒向けの面接対策です。

反対に、公務員を目指す個人的な理由を話さなければ、「安定性を求め、民間から逃げて公務員を目指しているのではないか」と思われてしまう可能性があります。 このように思われてしまった場合、あなたは100%面接で不合格になります。

社会人の場合は、個人的な理由も志望動機がないとおかしいのです。

例えば、「若いときはやりたい仕事で良かったけど、親の介護などで地元で働かなくてはいけない」「結婚で今の仕事を辞めて転居をするから」など面接官が納得するような会社をやめる理由が実は有効なのです。

もちろん、転職をする理由は会社が問題企業だったりする場合もありますね。例えば残業が100時間近くあるなどの場合は、それはむしろ退職したほうが良かった、という場合もあります。心身ともに壊すような職場を我慢しろ、という面接官はおりません。

あなたは、会社を辞める理由をしっかりと話すことができますか?

あなただけの志望動機はありますか?

「個人的な事情は言うな」といった指導方法は新卒向けの面接対策であるため、鵜呑みにせず面接官視点で判断しましょう。

また、書店で数多く販売されている志望動機の書き方も、ほとんどが新卒向けですので、書いてある内容をそのまま無条件で信じる事は逆効果になる事もあります。

社会人の場合は、今の会社を辞めてまで公務員を目指すため、人それぞれ、志望動機のきっかけは大きく異なります。

社会人のあなたは「会社を辞めてまで目指すことになった、あなただけの志望動機」を作成する必要があるのです。

その次の段階で民間への転職という選択肢を選ばずに、公務員を選んだ理由、公務員の中でも**市や**省庁を選んだ理由、それらのストーリーで「志望動機」となります。

社会人の受講生
いま、某大手予備校で面接対策の指導を受けているので、今年は絶対に面接試験を突破したいと思います!

安達瑠依子
大手予備校の先生というのは、面接対策の指導力は個人差が大きく、主に新卒の指導をしており、新卒の合格基準の指導しか知らない方が多いので注意が必要です。


以前、某大手予備校で、面接対策の指導を受けた社会人の方を指導したことがあるのですが、予備校では「面接対策は、これで大丈夫」と言われた内容を拝見したところ、
これでは、絶対に不合格になるという指導内容だったことがあります。

受験生自身が「納得できない、これで良いとは思えない」と感じて、私のところに相談される場合も多いです。

40代で家族もいるような現職の方が、ある日、急に「**県のものづくり支援」に感動して、公務員を目指すなどは面接官は苦笑するしかありません。

もしかしたら、辞めさせられるような事をしでかしたのではないか、と疑われかねないです。年収も百万単位で下がる場合もあるのですから。

予備校の先生は受験者よりも若く社会経験が乏しい事が原因ですね。

また、残念ながら、20代後半、30代、40代の社会人が公務員に採用される年代ごとのそれぞれの評価基準を知らないので、面接対策を指導できるわけがないのです。

ましてや、予備校ではなく独学でやっている方は面接対策まで独学だと筆記以上に参考に出来るものは少なく厳しいでしょう。 

年齢に応じて合格の基準は異なります

25歳でカフェでアルバイトをしていた方と、29歳で司法試験から公務員受験に切り替えた方を同じ基準で判断しません。

その経歴に期待するものが違うのですから、志望動機も自己PRも当然違うはずです。

すでに職員になっている入職3年(25歳)と入職7年(29歳)の実力差を知っていますから、受験生の年齢による合否の基準もあたりまですが違って当然ですね。 

業務の経験はゼロでも、ここまでは身に着けていて欲しい、こういう回答が欲しい、という差が判るのは面接経験者だからではなく、人事評価制度の視点があるからです。

公務員の面接対策を指導されている方で、人事で採用担当者だった人、公務員の面接官経験者はたくさんいらっしゃいますが、人事制度を構築する経験・レベルの人はほとんど見たことがありません。

私は人事制度構築のコンサルタントとして、「人事制度」の評価システムの構築、開発にも携わっていました。

人事制度の主軸は「等級制度」「評価制度」、その二つに連動する「賃金制度」で出来ています。

評価により等級が決定する仕組みは民間も公務員も同じです。

管理職となって評価をする側になった時に、評価スキルを身に着ける研修を受けるのが一般的であり、管理職は等級の差がどこにあり、何を見てどう評価をするのが正しいかを学びます。

人事および面接官は、その人事考課の経験とスキルを使って「採用すべきか」を判断するわけです。

例えば、25歳ならこのレベルの自己PRや経験や考え方、35歳ならこのレベルの自己PRや経験や考え方が合格には必要という物差しが面接官にはあると思ってください。

民間企業への転職で合格を勝ち取るレベルの人は公務員でも合格します。

民間では通用しないけれど公務員なら受かる、なんて事はありません。

公務員にも人事制度はあります。自治体なら「人材育成基本方針」があり、どんな職員に育てるか、(要するに理想の職員像)どういう力が必要かが明確になっているので、必ずWEBで検索してみましょう。多くの自治体がWEB上で公開しています。

 

社会人の受講生
今年は社会人として新卒に負けないようにしっかりとアピールしたいと思っています!

安達瑠依子
もしかして、ライバルが新卒だと思っていませんか。
社会人のあなたのライバルは新卒ではありませんよ。

社会人の受講生
えっ!一緒に受験する新卒と比較はされないのですか?

安達瑠依子
ズバリ!社会人に求められているのは「即戦力」です。
「うちの職員より社会人のあなたが優れているところはどこですか?」
という質問に自信を持って答えられますか?

社会人に求められるのは、厳しい民間の中で切磋琢磨して培ってきたノウハウです。

全てが税金で賄う公務員だからこそ、効率性や費用対効果、成果を求められてきた民間企業経験者で活躍してきた人が欲しいのです。

採用側から見れば、そのようなモノが無ければ、社会人を採用する意味はありません。

また、社会人になってから公務員を目指すということは「民間から逃げている」というようにも見られがちです。

例えば、

  1. 民間企業では営業の数字だけで判断されて厳かった
  2. 会社が危なくなってきたので、安定していた所で働きたい
  3. 残業の多くない所で働きたい
  4. 有休や育休・産休がちゃんと取得できる

このような、条件面での比較で、公務員を目指していると思われてしまった場合・・・

残念ながら、あなたは100%面接で不合格になります。

社会人が公務員試験の面接で合格するためには・・・

いかに、自分の能力を発揮して、公務員の理想に近づいた職員になるか、そういった自分の軸を持っているということを面接で訴えることができるかが重要なのです。

ここが社会人の面接での合格のポイントです。

また、行政職はオフィスワークが中心ですが「事務職」という認識でいると失敗します。

PCスキルや事務処理能力は採用を左右するような評価はされません

PCスキルや事務処理能力は、就業経験があれば出来て当たり前で、一般事務などの転職と同じようにアピールしても評価されません。

行政にも派遣や臨時職員など事務系のサポート職は多いので、わざわざ、職員として採用する理由に「事務処理能力が高いだけ(PCスキル・正確性・スピードなど)」では弱いのです。

未だに「公務員なんて、大手予備校に入って、 カリキュラムに沿って勉強して、無難に面接できれば、誰でも合格できるんじゃないの?」と思っている方が多いのですが・・・

それは一昔前の公務員試験のことです。

公務員はいまや「面接対策」が一番重要なんです。

筆記試験は足きりですから、筆記の後の集団討論や面接、最近はプレゼンテーション面接などの対策をしなければ、公務員になることはできないのです。

公務員面接試験対策講座は、沢山ありますが、その多くが新卒向けですので、社会人の方は、対策を間違えないように注意してください。

民間に転職をする時と同様に、自分の特徴(強みや経験)を洗い出して、自分の武器を明確にしましょう。

「意欲」や「社会に貢献したい気持ち」は必須ですが、採用される「理由」を自ら面接の中でプレゼンする、と考え準備をする事が合格への切符です。

社会人が合格できるレベルの自己PRについては、別途、詳細を述べていますので、ご確認ください。

公務員面接の達人
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