卒業後にどこにも就職しなかったけれど・・
既卒で、卒業したばかりの方は(春卒業して、その年の受験)は新卒とほぼ同等に扱われて選考されるので、悩む方は少ないですが、2年、3年・・となると「もう、ダメなんじゃないだろうか、受験するだけ無駄なのかも」と考えたり「自分の経歴のせいだ、どうせ就職した社会人には勝てない」と悲観的になる方も多いです。
しかし、既卒から公務員試験に合格している方は多くいます。それもマレにある事ではなく。
ここでは、合格者の特徴やポイントについて、既卒者に絞ってお伝えしていきます。
下の「既卒/アルバイトが公務員に合格するためには」の記事でも、少し触れていますが、卒業後に働く意欲もなく、何もせずにずーっとブラブラ遊んでいました、、という場合を除き、なにかしら、思うところがあり、それぞれの事情もあり、現在があるはずです。
その数年間は無駄ではありません。
無駄だと思ったら「自分から負ける」事になります。
*年齢はすべて合格時 複数の合格でも最終就職先のみ提示
29歳 Kさん 特別区に合格
大学院卒業後、引っ越し屋さんのアルバイトのほか、監査法人のアルバイトで行政に関わる仕事をしていたが、とっつきにくく、生意気に見えるところが、面接官に反感を持たれやすく、苦戦。最後の受験と覚悟して臨み合格。
29歳 Mさん 国税専門官に合格
大学卒業後、一度も就職はせず、複数のアルバイトで公務員受験を続けてきました。筆記は9割の合格率であり、すべて面接で不合格。 受験先は累計で20か所を超える。いかつい風貌と緊張のため面接が大の苦手。国税は第一希望でした。
28歳 Kさん 県庁に合格
弁護士を目指して法科大学院で頑張ってきましたが、断念して受験。挫折による自信喪失の中で複数の合格を果たす。コンビニ等のアルバイトは法科大学院時代から継続。
27歳 Sさん 市役所に合格
大学を中退し、音楽活動のためにアルバイトで生計を立てる。しかし、音楽でプロになる事は断念し、公務員を目指す。 公務員を目指した当時の動機がなかなか言えずに苦戦。
26歳 Nさん 厚労省に合格
大学卒業後はスーパーでアルバイトをしながら受験。普段の自分を出すのが苦手で、すました優等生を演じてしまうタイプ。
25歳 Fさん 労働基準監督官に合格
大学卒業後、工場やネットカフェなど複数のアルバイトをしながら受験。おとなしく気が弱そうに見える点を払拭できずに苦戦。
25歳 Aさん 市役所に合格
大学院卒業後、塾の講師をしながら受験。理系で行政を目指す点を納得させる事に苦戦。
26歳 Tさん 都庁に合格
大学卒業後 コンビニでアルバイトをしながら受験。志望動機や自己PRなど、新卒との差をつける事に苦戦。都庁に合格。
まだまだ、がんばれそうです!
合格者の声はこちらも参考にしてくださいませ。
本当にやり切ったと言えますか?
何年も失敗し、初めてコンタクトを頂いた時には、悲壮感が漂ったメールを頂いた方もいらっしゃいましたが、受験本番では、「やれることはやったので、これで落ちたら、自分には縁が無かったと諦められる」と言えるまで、吹っ切れた方ばかりでした。
私から見ると「**さんを落とすのなら、その面接官は人を見る目が無いか、よほど既卒者に対しての偏見があるか、そのどちらか」と断言が出来る状況まで、頑張ったと言えます。
今、このブログを読んでいる既卒の受験者の方々はいかがでしょうか。。
「これで落ちたら、自分には縁が無かったから、諦める」と言えるまでやりきったと言えますか?
でも、何回も何年も落ちている時も、上記の方々は一生懸命にやっていました。手を抜いていたから落ちたわけではありません。努力は誰にも引けを取らない、むしろ、努力家の方ばかりです。
では、どうして、逆転できたのか?
頑張る方向や、やり方が間違っていたら、結果には結びつかないという事に気づいたから、合格が出来たのだと思います。
最初から出来ていたのではなく、指導をする中で不十分な部分は指摘をし、ブラッシュアップした結果でもあります。
- 自分の課題にまっすぐに向きあう。「笑顔が無い」などの課題もバカにせずに改善する。
- 自分の強みを、日々、アルバイトの中で磨く。けっして筆記対策の所為にせず、家でダラダラした生活はしない。
- やりたい仕事や将来像について、明確なビジョンを持てるまで探究する。
- 同年齢の職員や会社員と比較して、自分の足りないところを認識したうえで、入職後に短期で戦力となる事を目指す。
- 社会人としての常識やマナーの基本を身に着けている。
わたくしが既卒の受験者をサポートする時に、意識している点も上記の5つであるため、必然的に合格者の共通点になるとも言えますが、上記は面接の質疑応答の模範解答を作るのとは違い、公務員になるための準備です。
合格をゴールにして対策を立てるのではなく、活躍できる公務員を目指して対策を立てる事が、結局は合格という門を通過できるのです。
実は、1~5まで、すべて第二新卒やアルバイト経験のみの未経験者を民間企業で採用する時にチェックする項目と同じです。
一言でいえば、「自分で自分をストレッチする力があるかどうか」です。
自分でストレッチをするということは、今の自分よりも少し高い目標を設定して、負荷をかける事です。
採用されたのち、自分よりも若い職員や、年齢が同じでもすでにベテランの域の職員に混ざって、仕事を遂行できる人間になる事です。
それが想像できる人が合格します。
既卒から合格した方のポイントとは
- 目の前の仕事(アルバイトでも派遣でも)に対して真剣に取り組み、自己PRで使う強みをブラッシュアップする。
- 同年齢の社会人が身に着けているマナーや常識が不十分なら習得する。
- 自分の課題を早く把握し、課題をクリアできるような対策を立て実行する。
- 応募先のリサーチや、やりたい仕事のリサーチは手を抜かない。
- 5年後10年後の「理想とする自分」をイメージし、どうしたら実現するかを目標とする。
自分の課題は自己判断では間違っている場合も多々見られますので、要注意です。
政策について答えられなかった・・など短絡的に不合格理由を決めつけている方がいます。
(わたくしの無料の動画セミナーでは不合格理由について解説していますので、ご利用ください)
すでに卒業されている方は、就職した社会人よりも自己PRなどに悩む方が多いですが、面接官は「ポテンシャル」を感じれば、早期戦力となり同年齢の職員に追いつき、追い越す事も可能だと考えます。
今、経験スキルが足りないのは事実として、将来性を感じさせるように、対策を立てましょう。