予備校では、面接の際に「個人的な事情は言うな」と教えているところが多いのですが、 それは新卒向けの面接対策です。

反対に、公務員を目指す個人的な理由を話さなければ、「安定性を求め、民間から逃げて公務員を目指しているのではないか」と思われてしまう可能性があります。 このように思われてしまった場合、あなたは100%面接で不合格になります。

社会人の場合は、個人的な理由も志望動機にないとおかしいのです。

というように、以前書いた記事では、社会人は志望動機に「個人的な事情」もOKであり、むしろ、個人的な事情があるほうが面接官は納得しやすいという、予備校の指導とは真逆の対策をお伝えしました。

以前書いた記事は、こちらからご覧くださいませ。

なぜ、今の仕事を辞めたいのか?

安達瑠依子
では、特に個人的な事情(家族のためのUターンや結婚など)が無かった場合は、どんな展開が起こりやすいか、思わぬ「伏兵」がある事をお伝えします。

 

実は大企業に就業していたり、専門職であったり、現職の公務員である場合、一見、プラスになると思われる背景がネックになります

実際にいままでサポートをした方々の具体例でお伝えしますね。

受講生
こんなところがネックになるんですかっ!

 

例1 20代後半 技術者 (大学院で物理を専攻) ロケットを作る仕事に従事。

面接官
今の仕事を辞めるなんて、やめなさい!
給料も下がりますよ!

 

市役所の最終面接で、市長に「辞めるなんてもったいない!今の仕事は誰もがやりたいと思っても就ける仕事ではない」「給料も下がる」と転職を思いとどまるように説得されました。

この方の公務員面接における最大の課題は「現職が技術系の花形である」事でした。
(対策を立て、結果はこの市役所を除き、特別区や市役所など複数合格)

例2 30代前半 経理職 上場企業の経理財務で経験を積む

面接官
キャリアダウンになりますよ!
公務員の実情を理解してますか?

 

専門職として、民間企業の転職なら引く手あまたであっても、幅広い業務を遂行する「基礎自治体の行政職」を目指すのはキャリア・ダウンと考える面接官が多い。また、やりたい仕事も経理関係で無い場合は、なかなか納得しない。

また、上場企業からの転職は給与面でも百万単位で下がる事が想定されて、公務員の実情を知らないのでは?と思われて、何度も志望動機や退職理由について確認される。
(この方は、個人的な事情も提示、自治体の業務も具体的に知っている事を強調し、希望の市に合格)

例3 20代前半 新卒で市役所に。しかし第一希望でなかったため、2年目で再受験。

面接官
今の職場でも十分にできることでしょ!

 

現職での期間も短く、隣接している自治体への受験のため、課題が複数あった。

しかし、最大の課題は「なぜ、すでに公務員であるのに、別の自治体へ転職する必要があるのか。今の市役所では出来なくて、隣の市なら出来る事などあるはずがない」という、面接官の不信感。

自治体が違っても、職員を引っこ抜くような採用は抵抗感があるため、その気持ちを変化させる事は簡単ではないです。)
(応募先の志望動機よりも「転職理由」の説得力を重視。複数の課題をクリアし希望の市に合格)

安達瑠依子
一見、他人がうらやむような経歴であっても、実はそれが一番の合格を阻む「壁」になることをご理解できましたでしょうか?

 

ロケットを作っていなくても、上場企業の社員でなくても、公務員だけでなくNPOなどで市民のサポートをしている等も含め、現職でしっかりと仕事をしている場合は民間企業への転職と同様に「なぜ、今の仕事を辞めたいのか?」は、面接官はどうしても知りたいです。それはなぜか・・

転職を考えた理由は志望動機より重要です

「転職を考えた理由」それは○○を選んだ理由=志望動機よりも重要な情報です。

現状に満足している人はめったに転職をしません。

現職が社会貢献において、部分的であったとしても、それだけでいきなり「転職」まで行動するのはマレです。

転職しようとした理由が、つぎの就職先で得られ(もしくは改善・払拭)なければ、転職の意味が無いからです。

例えば、職場環境に問題があって退職したなら、次の職場で一番重視するのは当然職場環境になりますね?

安達瑠依子
いくら、かっこいい志望動機を並べても「本音は職場環境が良いだろうと志望した」と面接官は思います。

 

したがって、職場環境がそれほど改善されるとは思えなかった場合は、「この人は転職して来たら、がっかりするだろう」=早期退職につながりやすい と考えてリスクの高い採用となるため、不合格に傾く事になります

志望動機に「やりたい仕事」を入れる事が大きなリスクになる理由と同じです。
(その仕事に携わるのが目的なら、それ以外の仕事ではモチベーションが下がるだろう、と考える)

社会人の場合は、下記のようなストーリーを作って、一貫性のある話が出来るようにしましょう。

  1. 転職をしようと思った/公務員の仕事に関心を持った というきっかけ
  2. 転職をする事の熟慮/公務員の仕事の具体的なリサーチ
  3. 決意(いつの時点で)
  4. 志望先を選定する時に重視した事(3つくらい)⇒結果 (国、都道府県、区や市町村など)

 

公務員へ転職をしようと思ったきっかけが無いと、ある日、唐突に公務員を志望したという不自然なものなります。

そんなヒラメキで、受験が大変な公務員をいきなり受ける人はいませんし、もしそうなら、面接官は理解不能です。

そのため、きっかけが個人的な事情でも良いわけです。むしろ、それがあると面接官は「それなら、自分でも

そう考えるかも」となります。

面接官も普通の市民である事を忘れないように。

公務員になりたいきっかけ

安達瑠依子
きっかけの例をご紹介いたします
  • 親が地元に戻ってきてほしいと言うようになった
  • 片親になり近くで生活したい
  • 結婚/引っ越し
  • 行政と一緒に仕事をした
  • 震災・災害にあって行政の支援を受けた/ボランティア
  • 友人が公務員で話をよく聞いた
  • 地域活動
  • 顧客が行政の支援を受けたetc

受講生
このきっかけを元に一貫性のあるストーリーが必要ということですね。

ストーリーの例

安達瑠依子
面接官が納得するストーリーの一例をご紹介いたしますね。

「公務員を目指した理由は2つあります。ひとつ目は私事ですが、昨年、父が病気になり看病をしている母が非常に心細くなり、戻ってきてほしいと言われるようになりました。

現職は全国に転勤があるため、イザという時に助ける事が出来ません。そろそろ転勤の時期です。それで地元に戻る決心をしました

二つ目は顧客先のひとつに行政があり、担当の職員の方が、いつも仕事に熱心で、広い視野で市民生活の向上に取り組んでいる姿に感銘を受けていました。

わたくしの年齢や民間経験者でも受験できる事を教えて頂きました。それで行政の取組みや業務内容について真剣に調べたところ、民間で現職の延長の業務をするよりも、チャレンジのし甲斐があると感じました。また、わたくしの専門も活かせると思います。

中でも**に対しては以前より関心がありましたので、特に前向きに取り組んでいる○○市を・・(応募先の志望動機)」

上記はわかりやすい「きっかけ」や公務員に関心を持った理由です。

安達瑠依子
このようなケースではなくても、きっかけや、熟慮したという「応募先の志望動機」の前に個人的なストーリーを作成しましょう。

 

応募先の志望動機がありきたりであっても、個人的なストーリーに説得力があるかないかで、面接官の印象は変わります。

応募先の志望動機だけを一生懸命に頭を使っても、なぜ、転職するのか、、という肝心の部分で本気や説得力が無ければ、その努力は水の泡になります。

受講生
公務員になりたいきっかけと個人的なストーリーをしっかりと作りたいと思います!
公務員面接の達人
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