公務員の経験者枠で受験する場合のよくある落とし穴とは?
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安達瑠依子
昨今、民間企業や中には公務員から、経験者枠にチャレンジする方は増えています。年齢の上限を上げる自治体も多いですね。

受験生
私も経験者枠で受験を考えています!

受験生
同じく経験者枠で受験する予定です。

「面接の達人」は社会人サポートに特化をしているため、当然、「経験者枠」を狙う30代以降の方のサポートも多いです。

その中で、少なくないのが不合格に直結する「やりたい仕事」の間違いです。

皆さん、自由に、ご自身が関心のある分野を「やりたい仕事」として熱意を持って語ります。

面接カードにも記入されていますね。

ところが、そのやりたい仕事に、今までの仕事で培った経験スキルが掠っても無い場合があります。

自己PRで使う、調整力や企画力、課題解決力・・etc の事では無いですよ。

過去の仕事で培った経験スキル、専門分野の事です。

安達瑠依子
行政に関係するような仕事をしていなかったので、そんなの無理です! という声が聞こえてきますね。

受験生
やりたい仕事に直結するスキル・・・すぐに思いつかないかもしれません。

受験生
希望しているところは、今までの仕事とは、あまり関係ないかもしれません。

厳しいようですが、もしも、本当に活かすものを考えもつかないのなら、受験を諦めたほうが良いかもしれません。

20代の既卒、社会人も、30代でも40代でも、行政の業務が未経験であり、入職してから学ぶ事が多いのは、そのとおりです。

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あなたは即戦力になれるスキルがありますか?

安達瑠依子
民間企業の転職だって、同じ職種でも業界や会社が変われば、新たに学ぶ事が多いのはあたりまえ。

しかし、半年後にどこかの分野で戦力にならないようでは、民間企業でなくても、30代以降や40代の方を採用する意味があるでしょうか?

行政の人事の立場になって、面接官の立場になって考えてみましょう。

新卒や20代と同じようなポテンシャル中心で採用するなら、わざわざ経験者の枠を作って採用する理由が無いですね?

受験生
確かに・・・採用する意味がないですね。。

受験生
熱意を示せば入れるかと思っていました。

自分の経験スキル、専門知識を、どの分野なら応用が出来るか、、それは面接官ではなく、イメージをさせるプレゼン力が必要です。

そのプレゼン力=管理職や管理職候補に求められる「概念化」の力です。

人事評価では、グレード(階級)ごとに、評価のポイントがある事はご存知ですね。

管理職相当に求められる要件とは?

例えば、民間企業で、管理職および管理職相当に求められる要件はこんな感じです。

知識 特定の分野において、理論面、実践面の両方に精通している。自社の収益構造を理解しており他者に教えることが出来るレベル
対人スキル  社内外における日常業務の統合、コーディネイトをする。マネジメントスキルを有する
分析・判断力 特定の分野における複数の目的を統合して分析や最適な判断をする
創意・機転 特定の分野におけるテクニックやプログラムを開発が出来る
意図決定 組織の戦略策定に参画し、ある分野での目標に沿った日常的な意図決定を行う。
成果範囲  上司の意図決定を補佐し、担当するチームの業績のコミットメント

安達瑠依子
どうでしょうか?現在はきっと、ご自身の経験する特定分野においての見識や実績があるはず。

公務員の分野で、今までの経験スキルや専門知識を活かせる分野を考えられないのなら、やる気や使命感だけで活躍が出来る、採用されると、たかを括っている事になりますね。

「頑張ります!」で採用されるなど、新卒でも考えません。

以前、「誰に対しても、しっかりと傾聴し、全力で貢献する気持ちは誰にも負けません!」という40代の方がいました。

傾聴はこの方の長所、強みではありましたが、皆さんが面接官ならどう思いますか?

本番の面接で「あなたを採用するメリットは何ですか?」という質問に答えを準備しておくことが必須です。

受験生
私を採用するメリットを洗い出してみます!

受験生
特定分野からアピールできることを考えてみたいと思います。

安達瑠依子
ここで、「相手の事を考えて対応が出来ます」や「どんな課題でも諦めずに解決に導きます」などの回答しか思い浮かばなかった方は、残念ながら、経験者に求めるものが解っていません。

それは、単なる「自己PR=強み」の一部であって、経験者には、もっと即物的に貢献できる経験スキル・専門知識も求めています。

民間企業に転職をするなら、必ず、自分が経験した来た分野での知識やスキルと改題解決力や折衝力・・などのヒューマンスキルやコンセプチャルスキルを、アピールすべきものとして用意するはず。

業界が違っても、職種が違っても、何も活かせるものが無い、応用が出来ないなら、採用される事はありえないです。

どうして公務員なら、違うと思うのでしょうか?ここで、ひとつ注意です。

PCスキル(ITの経験スキルではなく、エクセル、アクセスやワードなど)において正確性とスピードが速くでも、残念ながらアピールできる経験スキルにはなりません。

ゼロ点とは言いませんが、かなり弱いです。

TVコマーシャルのテンプリンさんにはなれても、経験者枠で採用したい公務員にはなれません。

テンプリンさんは優秀な派遣社員ですが、指示された仕事に対して質と責任を負っています。何が足りないか、お判りですね?

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やりたい仕事の失敗例と成功の具体例

公務員面接の達人

やりたい仕事の失敗の具体例と成功の具体例を示してお話しましょう。

失敗例1

現職はシステム・エンジニア「子育て支援に関心があり、母親が仕事や育児の両立が出来るような支援策に携わりたい」

失敗例2

現職は経理財務「防災に関心があり、これから近い将来発生する南海トラフの対策に携わりたい」

失敗例3

現職は輸入商社で営業企画「若者の就職支援に携わり、地域の人手不足を解消することで地域の中小企業を活性化したい」

安達瑠依子
客観的に見て、上記の3例の方がたとえ優秀な方であっても、貢献するイメージが沸くでしょうか?行政はすべて未経験の業務であっても、適材適所だと感じますか?

受験生
今までの仕事の経験を活かせるイメージが沸きませんね。

受験生
これでは経験者を入れる意味がまったくないと思いました。

皆さんが自治体の人事なら、どう感じるか?

新卒に質問する「やりたい仕事」と、経験者に質問する「やりたい仕事」は意味が違う事を理解されますね?

公務員面接の達人

さて、下記は成功例です。

成功1

旅行会社で商品を作っていた方「○○市のインバウンドが伸び悩んでいるので、今までの経験スキルを活かして、観光やブランド発信に携わりたい

成功例2

食品輸入商社での企画職の方「輸入時の商品が売れるための見せ方のテクニックを使って、地元の名産を全国や海外で売れるようにプロデュースしたい」

成功例3

経理財務の方「数字をもとに経営判断のサポートをしてきたので、会計関係の部署だけでなく、○○市が計画している**の事業の立ち上げにおける事業計画や進捗管理に携わり貢献をしたい」

安達瑠依子
自分の経験スキルをどこに活かせるか、応用が出来るかどうかは、面接官が考えるのではなく、受験をする皆さんがプレゼンをする事が合格への道です。上記の経理財務職なら、会計というのは、ある意味当たり前。

受験生
なるほど!事例を見て、よくわかりました!

受験生
これなら即戦力のイメージが沸きますね。

ポイントは、経理は決算などの固定概念ではなく、数字をもとに判断ができる、という経験の概念化が出来れば、幅広く活躍する場面が浮かぶようになります。

そういう発想が出来なければ、異業種に移って活躍をすることが難しいのは民間も公務員も同じです。

安達瑠依子
こちらの記事も参考になると思いますので、ぜひ、ご覧ください。
公務員面接の達人
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