「退職して集中して受験したほうが有利か、現職のまま、大変でも辞めずに受験したほうが有利か?」です。
では、その一長一短をお伝え致しますね。
既卒で就職をしなかったという方、アルバイトで頑張って来た方もヒントがあるので目を通して欲しいです。
筆記はどちらが有利でしょうか?
これは明確ですね。
退職したほうが筆記対策に充てられる時間が全く違いますから、退職組が有利です。
ただ、退職後は時間があることで、だらだらとした生活になり、逆効果になる方もいます。
現職の場合は時間をやりくりして勉強するため、集中力が高まりモチベーションも持続するという話も聞きます。
夏休みに宿題を最後にまとめてやっていた・・という方は要注意ですね。
現職の方は朝活が多いようですね。
5時から出勤前に、という方や土日に集中して、というお話をよく聞きました。
時間があるということに甘えて、だらけてしまう時間も多くなってしまいます。。
面接対策では、どちらが有利でしょうか?
これも、応募先のリサーチやボランティア含んで考えると、退職をされている方のほうが時間という点で有利です。
しかし、無職で公務員受験にすべての時間を掛けられる状態でも、応募先のリサーチに足を運ぶ事もなく、ボランティアにトライすることもなく、「勉強のみ」という方も多くみられ、時間の使い方がもったいないと思う事も多いです。
面接対策もギリギリになってから、という方に毎年お会いします。
現職中でも毎月1回、東日本の震災以降、ずっと継続してボランティアをしている方もいらっしゃいました。
やはり、時間の有無よりも、意識や覚悟の差が大きいと言えるかもしれません。
無理にでも時間を作って、実際に足を運んでリサーチしたいと思います。
受験の対策という点では、情報収集と戦略的にスケジュールを立てられるかどうか、であり、必ずしも退職したほうが合格率が上がるとは言えないというのが、現状の結論です。
もちろん、筆記のハードルが高いという場合は、退職して挑む、という選択もあり、ではないかと個人的には考えます。
ただし、無職が1年以上になるとデメリットのほうが多くなるので、1年以内の短期決戦で絶対に合格する!
という覚悟と計画遂行が必須ですね。
万が一、民間企業の転職に方向転換した場合も、無職期間は大きくマイナスになるからです。
面接場面におけるメリットとデメリットについて
現職の場合
【メリット】
1.現職バリバリの雰囲気がある。(これって案外と大切です)
特に年齢が上がると無職期間が長くなると、即戦力というオーラが出せなくなります。30代後半以降で無職からの応募はかなり厳しいです。
実際、家族がいたら無職で公務員受験などはほぼありえません。
2.仕事のエピソードが、「前職では」でなく、今の話が出来るため、「作り物のエピソード感」が減る。
【デメリット】
1.なぜ、今の会社を辞めるのか、ネガティブな理由を疑われやすい。
特に大企業に就業中や専門職の場合は、なおさら、本当の事を言っていないだろうと疑ってかかります。
(給与水準が下がることや、家族の同意についても確認されます)
実際、最終面接で市長自ら「今の会社を辞めるなんておかしい。」「辞めたら後悔するよ」とまで言われて説得された事例があります。
会社を辞めなくてはならない理由があるはず、と思い込みで質問する面接官もいます。
人や地域のため、国のため、という志望動機は右から左に聞き流されます。
2.現職が公務員の場合は、民間では出来なくて公務員なら~という公務員を選ぶ志望動機は使えないため、面接官が納得する理由を作るのが難しい。(個人的な理由が実は一番有効)
3.「1」と関連しますが、上司との関係や職場環境などの質問で地雷を踏みやすい。残業がすごく多かったり、営業職のように数字で判断される職種の場合は、何気なく話した言葉を深読みされて、「現在が不満」のための転職か、と勝手に判断されやすい。
しかし、個人的な理由がなければ、会社を辞めてまで、公務員を目指すことはありません。
退職して無職となっている場合
【メリット】
1.退職した理由を「公務員受験に専念するため」と言えるので、本気であることを疑われにくい。強い意志は評価される。
2.(メリットとまでは言えないが)退職後、アルバイトをしていなくても(但し1年が限度)、働く意欲が低いのでは?などの疑いを持たれる事が無いので、面接で嫌味を言われるような事も無いです。
【デメリット】
1.退職理由に注意をしないと、前職の不満から逃げた、と思われる。
退職理由の返答だけでなく、ほかの質問の回答からも、本当の理由は何かを疑われる場合もある。メンタルヘルスなども気にします。
2.退職後の生活に注意。(自己管理や親への甘えなど)
3.応募先のリサーチややりたい仕事への深堀など、時間が必要な対策が出来てあたりまえと思われているので、その点が薄いと現職よりも厳しい目で見られる。
それ以上の期間、働いていないと、面接官から突っ込まれます。
どちらも一長一短あります
どうでしょうか。
現職も退職しての受験も、どちらも一長一短ですね。
「筆記」対策の時間捻出や、どこまで不合格時のリスクを負うか、などそれぞれの判断だと思います。
しかし、どちらにしても、「応募先の志望動機」に苦心する前に、なぜ公務員なのか、自分の何を活かせていけるのか、自己分析が大事であると言えます。
また、応募先のリサーチややりたい仕事の深堀などは、意識して取り組まないと現職・退職に関係なく合否を分けるポイントだと言えます。
社会人は年齢と経験に比例した答えを期待されていますから、
「え、5年も仕事をしていたのに、その程度?」
「1年とはいえ、新人教育も受けてきたはずなのに、成長していないねー」