面接で落ちた理由に気づけなかった──
「なんとなく」で選んだ道に、本気で向き合い直した25歳の再挑戦
今回紹介するのは、大学卒業後に1年間の就職浪人を経験し、2度目の挑戦で**東京都庁の合格を掴んだ25歳・たつさん(仮名)**の体験談です。
最初は、民間企業の内定が取れず、消去法で選んだ“公務員”。
「安定してそう」「世間体がいい」という浅い理由で都庁を目指し、最初の面接では評価はE。
厳しい現実に直面しながらも、自分自身と徹底的に向き合い、見事リベンジ合格を果たした背景には、地道で本質的な準備がありました。
■ 志望動機が空っぽだった1年目
「自分では気づいていたんです。志望動機が薄っぺらいって。でも、“まあ大丈夫だろう”と甘えていました。」
公務員という職業に対する理解も浅く、「ブランドや安定を求めただけだった」とたつさんは語ります。
それが面接で伝わってしまった結果が、E判定という評価でした。
■ 「中学生レベル」と言われて目が覚めた
2年目に入り、対策を始めた初回のカウンセリングで、担当から放たれたひと言が印象に残っているそうです。
「その考え方じゃ、中学生と同じ。高校生のほうがもっと将来のこと考えてるよ。」
「言われた瞬間はショックでした。でも、それくらい自分が何も考えてなかったことに気づけたんです。」
■ 想定問答が“自分を見つめ直す作業”に変わった
当初は「答え方を暗記すればいい」と思っていた面接対策も、実際に取り組む中で考え方が変化していきます。
「この質問、なんでされるんだろう?って何度も考えるうちに、ようやく“答え方”じゃなくて“考え方”を鍛えなきゃって思いました。」
想定問答のやり取りを重ねるうちに、志望動機の中身が明確になり、面接でもブレない軸が育っていきました。
■ 調査→現地→冊子300ページ。情報を“自分の中で消化”した
「都庁の戦略冊子を買って、すべて読みました。政策ごとに他の論文や事例も調べて、“自分の言葉で説明できるか”を意識しました。」
さらに、都内の各エリアを歩きながら、現場感も掴んでいきました。
「行政が実際にどう動いているのかを肌で感じることで、“机上の空論”じゃない話ができるようになりました。」

■ 面接本番、圧迫気味の質問が飛んできても動じなかった
本番の面接では、ある面接官からロジカルに突っ込まれる場面も。
「“それって公務員じゃなくてもできるんじゃない?”“公務員の特徴って何か分かってる?”と畳みかけられました。」
けれども、半年間かけて自分の考えを磨いてきたたつさんは、動じることなく対話を続けます。
「自分の頭で考えて答えたことは、聞かれ方が変わっても対応できるんです。」
■ 本番直前まで“返答マシン”にならない練習を続けた
模擬面接を通して見えてきた課題も、徹底して修正。
「録音して、自分の面接を客観的に聞いてみたら“これはやばい…”って思いました。」
答えることばかりに集中し、表情や間の取り方が抜け落ちていたのだと気づいたそうです。
「会話のキャッチボールを意識して、ちゃんと“伝わるように”話す練習を繰り返しました。」
■ たつさんから受験者へのメッセージ
「受験は、“自分の弱さ”と向き合う場だと思います。」
「できない自分を認めて、そこからどう変わるか。面接官はそれを見ているんじゃないでしょうか。」
「焦らず、変わることを恐れず、一歩ずつ進めば、必ず結果はついてくると思います。」
25歳、就職浪人を経ての挑戦。
最初は何も分からなかった彼が、都庁に本気で向き合い、合格を勝ち取った過程には、公務員試験の“本質的な対策”が詰まっています。
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