不動産業界から公務員へ──1年越しで掴んだ特別区合格までの道

◆この記事から得られること

・42歳の女性が、民間企業から公務員へ転職を目指した理由
・「一方通行の話し方」から“伝わる面接”へと修正した工夫
・事務職でやりたいことを実現するために、行動で証明したリサーチ力


「今は安定しているけれど、このままでいいのだろうか」──40代で決断したキャリア転換

Aさん(42歳・女性)は、長年不動産関連の民間企業に勤めていました。
職場への不満があったわけではなく、むしろ満足していたそうです。
しかし、社長が高齢であることや将来の不確実性を感じ、「あと20年ここで働けるか?」という疑問が、転職への第一歩となったと話します。

「仕事そのものは好きでした。でも、将来を見据えたとき、組織の持続性に不安を感じたんです」

民間で培った「誠実な応対力」を公務の世界で活かしたい──そう考えるようになったのが、受験のきっかけでした。


【1年前の不合格から見えた反省点】

最初の挑戦は、前年の特別区経験者採用でした。筆記は通過したものの、面接で不合格。

「今思えば、話しすぎてしまったのが原因でした。“伝える”じゃなくて“話す”になっていたと思います」

この経験を踏まえ、今回はじっくり時間をかけて対策を練ることに。


【話し方を変える】課題だった“喋りすぎ”を改善する方法

Aさんは、「話を詰め込みすぎる」「聞き手が介入できない」という癖を指摘され、自覚するようになりました。

「一方的に話していたんだ、と模擬面接で初めて気づきました」

4回にわたるZoom面接練習では、「フレーズの丸暗記」から「キーワードで流れを組み立てる」方法に切り替え。
それにより、自然なテンポでの対話が可能に。


【やりたい仕事=事務職ではできない?という誤解】

実はAさん、自分の希望する仕事は「事務職では関われない」と思い込んでいました。

「前職の経験から“あれは専門職の分野だ”と決めつけていたんです」

しかし、実際に区役所に確認したところ、事務職でも十分関与できると判明。
この誤解を解けたことで、自信を持って志望動機を語れるようになりました。


【机上だけでは終わらせない】自治体リサーチの深掘り

Aさんは、自治体の担当部署に電話をかけ、直接情報を取りに行くという行動を起こしました。

「正直、電話するのって勇気がいりました。でも、話を聞けたことで不安が減り、自分の理解が深まったんです」

市報や区の基本計画も丁寧に読み込み、面接でも根拠を持って語れる材料を自分の手で集めていきました。


【本番当日】「想定内の質問ばかりで、むしろ驚いた」

面接では、事前に作成していた想定問答とほぼ同じ質問が続いたため、冷静に対応できたと話します。

「“これ、先生との練習そのままだ”って思ったくらいで、安心して話せました」

事前に準備した“会話の土台”が、本番の落ち着きに繋がっていました。


【印象に残った質問】“他部署とぶつからずに改善を進めるには?”

「前職では、業務改善を進める役割で、いろんな部署と関わっていました」
「そのとき、相手の立場に配慮しながらどう伝えるかを常に意識していました」

実際の職務経験を基に、合意形成力や調整力を伝えることができたそうです。
行政現場でも求められる「柔らかな突破力」が、評価された場面でした。


【これから受験を考える方へ】Aさんからの言葉

「私は40代からのスタートでしたが、着実に準備を積み重ねれば、年齢は関係ないと思います」

「一度不合格を経験したからこそ、何が伝わらないのかを客観的に見直すことができました」

「ぜひ、誰かに見てもらって、伝わる表現になっているかを確認してください。“独りよがり”になっていないか、それが一番大事だと思います」


「伝えたいことを伝える」から、「伝わるように整える」へ。
40代からのキャリアチェンジは、Aさんにとって“軸のある言葉”と“粘り強い準備”によって支えられていました。

📘 面接の練習方法、想定問答の作り方、過去質問の傾向などは動画でも詳しく紹介中!

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